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金沢の瓦について

  • 3nagashi
  • 2022年2月13日
  • 読了時間: 2分

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金沢の街並みを卯辰山のような高いところから眺めると、黒い瓦屋根が目に入ります。冬になると、この瓦の黒と雪の白が相まって、得も言えぬモノトーンの世界を醸し出してくれます。

江戸時代、金沢城の周辺に数多くの家屋が建ちました。黒瓦は、主に寺社や高貴な武家屋敷などに使用され、当時の住宅のほとんどが板葺き、もしくは藁葺きの屋根でした。そういういきさつもあり、江戸時代は火事になると屋根づたいに炎が広がり、瞬く間に大火となってしまいました。

一般住宅に瓦が使用されるようになったのは明治期に入ってからとのこと。蒸気機関車から火のついた黒煙が飛んで、それが火種となり火災が発生するといったことが多発したそうです。瓦の工業生産化が進み、一気に一般住宅にも瓦屋根が普及しました。

浅野川周辺の住宅もそうですが、明治から昭和初期にかけて建てられた住宅のほとんどが黒い無骨な瓦を使用しています。金沢は、黒い釉薬が比較的手に入りやすかったこともあり、屋根はカラスの羽のような黒一色となりました。それが、現在の金沢の街並みの独特なトーンを醸し出しています。

ところが、残念なことに、この黒瓦を使った家屋が毎年100棟ずつ減少しているとのことです。金沢市は、平成31年、金澤町家の保全及び活用の推進に関する条例を改訂し、街並みの保全と改修に着手しました。しかし、一方で、旧市街地の住民の少子高齢化も進み、黒瓦のある古い家屋は空き家となりつつあります。今度は空き家対策が必要となってきたわけです。

住まう人のことを考えれば、コストやメンテナンスのかかる瓦屋根は厄介なシロモノ。ただ、コロニアルやガルバリウムの屋根で彩られる金沢の街並みにもなってほしくない。古いものを守りながら、新しいものを取り入れる、そのためには知恵や工夫が必要です。私たちが何気に見ている金沢や浅野川の情景はそういった課題も抱えているのです。 (写真は金沢東山「山の尾」からの景色)


 
 
 

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​<episode01>七つ橋わたり

浅野川界隈には、昔からのおこなわれている「七つ橋わたり」という風習があります。

浅野川にかかる七つの橋をわたることで、下の病気の予防になると言われています。

ストーリーズ・エピソード01では、「七つ橋わたり」の由来や参加の仕方などの話を

聞きます。

◆日程    9月18日(祝)/22日(金)

◆時間    両日とも15:00~16:30 

◆定員    15名

​◆会場  (主計町・元お茶屋さん)一葉

◆参加費 1,000円(飲み物代・参加キット)

※「七つ橋わたり」は22日の深夜、

  正確に言うと23日 00:00にスタート

  します。

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<episode02>
卯辰山お寺めぐりと香箱ガニ

ひがし茶屋街の背後には卯辰山(うたつやま)という小山がありますが。
藩政期以前から多くの寺社が建立され、「卯辰山山麓寺院群」として、
国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
山麓一帯は緑に覆われ、寺の間をつなぐ小道をたどり、金沢の市街地
を眺望しながらの散策をお楽しみください。
歴史ある古刹には、あまり人目に触れていない秘仏や秘宝も多く、
卯辰山山麓寺院群の散策は、ひと味違った金沢が発見できるでしょう。

また散策後、割烹魚常で解禁間もない「香箱ガニ」をご賞味いただきます。

◆日程    11月11日(土)

◆時間    10:00

               9:50 集合~散策/12:00 食事    
◆定員    10名様

​◆会場    卯辰山・割烹魚常(金沢市並木町1-10)

◆参加費 6,000円(税込)

     ※飲み物代別途

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<episode03>泉鏡花/朗読会

北陸放送ラジオ「鏡花の時間」でも朗読を担当するアナウンサー川瀬裕子
さんをお招きし、金沢が産んだ文豪・泉鏡花の作品を紹介いたします。
聞くものの想像をかきたて、幻想的な世界へと導いてくれます。

 

◆日程    2024年1月20日(土)

◆時間    14:00

◆語り  川瀬裕子(北陸放送アナウンサー)
◆定員    20名~25名様

​◆会場    未定(元お茶屋さん)主計町 一葉

◆参加費 1,000円(税込)

​写真提供:泉鏡花記念館

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